国立がん研究センター東病院 柏の葉料理教室を訪ねて

 国立がん研究センター東病院の栄養管理室が、がん治療にともなう諸症状に悩んでいる患者さんやそのご家族を対象とした「柏の葉料理教室」*1を8年前から開催していると知り、6月の教室の取材をさせていただきました。

 毎回異なるテーマが設定されており、この日は、アルファ・クラブでも常に話題にあがる「消化器術後の方のお食事」*2でした。患者さんやそのご家族が参加され、今回は15名(男性3名、女性12名)が集まりました。

柏の葉料理教室

柏の葉料理教室

 料理教室が始まると、まずはがんセンター栄養管理室の先生がメニューの説明をします。その際に、消化器術後の食べ方のポイントや、術後間もない参加者には試食に際し、完食ではなく味見程度の食べられる量で充分であることなど、注意点を説明します。

がんセンター栄養管理室の先生

がんセンター栄養管理室の先生

 次に調理のデモンストレーションです。2~3つのメニューに対し、参加者の中から1人が代表して調理を行い、先生が参加者の調理をサポートします。また、なぜこの材料をこのように調理するのか、また、代用できる材料は何かといった調理のポイントを教えてくれるので、参加者の皆さんも熱心に聞いている様子でした。

 調理が終わると、配膳をする間に「消化器術後の症状」に関するレクチャーが始まります。発症メカニズムや症状に応じた食事の工夫について、資料を配布し解説がありました。

 消化器術後の食べ方のポイントは、①よく噛むこと、②ゆっくり食べること、③食事量に注意すること。症状は個人差が大きいので、少しずつ試しながら、自分にちょうどよい食べ方を見つけることが大切だということです。

 さて、お楽しみの試食タイムです。取材に参加した私たちも満腹になるボリュームでしたが、多くの参加者の方がほとんど完食していたのに驚きました。家族も同じメニューで一緒に楽しめそうなほど美味しかったです。

 また、参加者の中には、自宅ではたくさんの量を食べられなくても、料理教室では食べられるという方もいらっしゃるようです。皆さんは和やかな雰囲気でお話ししながら食べており、何度も参加している方も、初参加の方も楽しく学ぶことができるこの料理教室は、「コミュニケーションの場」としても、大事な存在になっていることがわかりました。

「消化器術後の方のお食事」メニュー

 ※間食分も含むメニューです。一度に食べていただきたい量ではありませんので、ご留意ください。

「消化器術後の方のお食事」メニュー

「消化器術後の方のお食事」メニュー

(左上から時計回り)
  • 肉まん風蒸しパン
  • しっとり南瓜フレンチトースト
  • ほろほろたまごクッキー
  • レタスのさっと煮
  • 冷しゃぶ~さっぱり味噌豆腐ソース
  • おろしトマトのシャーベットスープ
肉まん風蒸しパン、しっとり南瓜フレンチトースト、ほろほろたまごクッキーは間食としても活用できます。

*1:国立がん研究センター東病院 柏の葉料理教室
http://www.ncc.go.jp/jp/ncce/division/seminar/about_cooking.html
*2:消化器術後の方のお食事
http://www.ncc.go.jp/jp/ncce/division/seminar/pdf/recipe178.pdf